4.2.5 腹膜透析患者に溶存水素水の経腹膜投与

学術雑誌名:Med. Gas Res. 2013,3:14

表題:Transperitoneal administration of dissolved hydrogen for peritoneal dialysis patients: a novel approach to suppress oxidative stress in the peritoneal cavity(腹膜透析患者に溶存水素水を経腹腔的に投与:腹腔の酸化ストレス抑制の新たな試み)

著者:H. Terawaki et al(福島医大)

背景:Methylglyoxsalのような糖の分解物が腹膜透析患者における腹膜の劣化に関与していることが報じられている。しかしながら、既存の抗酸化剤はその副作用の防御に限界がある。本報では新たな抗酸化物質として分子状水素の腹膜酸化ストレスに対する効果アルブミンの酸化還元を指標として検討した。

方法:6人の患者から得られた透析流液と血液について従来の透析液と水素補強透析液の比較を行った。

結果:還元型アルブミン比は従来の透析液に比べて水素補強透析液では有意に高く、血清中においても同様であった。これらの結果から、水素豊富透析液は経腹膜投与によって腹膜及び全身の酸化ストレスを軽減することが明らかになった。

カテゴリー: 4.2 腎透析, Med. Gas Res   パーマリンク

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