14.1 リンパ球障害を予防

水素水は抗酸化作用を介して放射線を防御する

学術雑誌名:Free Radical Res. 2010; 44:275-82

表題:Radioprotective effect of hydrogen in cultured cells and mice.(培養細胞及びマウスにおける水素放射線防御効果)

著者:Qian L, Cao F, Cui J, Huang Y, Zhou X, Liu S, Cai J.(所属機関:上海第2軍事大他)

概要:分子水素を飽和した生理食塩水はヒトリンパ球の細胞(AHH-1)培養系において放射線照射による細胞死を軽減した。この作用は分子水素の選択的な抗酸化作用によっている。

更に、これを実証する為にマウスを用いてガンマ線照射20分前にこの分子水素飽和生理食塩水を腹腔内に投与すると消化管内皮細胞の放射線による障害が軽減された。合わせて、血漿中の酸化マーカーであるmalondialdehyde(MDA)、及び腸の酸化マーカーの
8-hydroxydeoxyguanosine(8-OHdG)も有意に低下し、放射線防御作用は抗酸化作用による事が明らかになった。

以上の結果から、分子状水素は試験管内及び個体動物レベルにおいても放射線防御作用があることが示唆された。

カテゴリー: 14. 放射線に対する防御作用:動物試験、ヒト臨床試験, Free Radical Res., ガンマ線(γ線), 上海第2軍事大学放射線医学, 抗酸化作用, 放射線, 水素, 水素水, 研究機関   パーマリンク

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