カテゴリー別アーカイブ: メタボリックシンドローム

10.2.1 水素の臨床応用(総説)

学術雑誌名:日本医事新報、No.4548, 2011.6.25, p86~91 表題:治療薬としての水素、その臨床応用に向けて 著者:中尾篤典(所属機関 ピッツバーグ大学医学部外科) 概要:近年、水素分子(H2)が虚血再還流障害を始めとする種々の疾患モデル、更には2型糖尿病、メタボリックシンドローム等ヒトの生活習慣病等の臨床試験においてその有用性が示され水素の医療応用の研究が急速に進み、注目されている。

カテゴリー: 10. 水素の医療応用, 10.2.医療応用に関する総説, 2型糖尿病, ピッツバーグ大医療センター, メタボリックシンドローム, 日本医事新報, 水素, 生活習慣病, 研究機関, 糖尿病, 虚血再還流障害 |

1.5.1 水素水は肥満に有効

学術雑誌名:Obesity (2011)doi:10, 1038/oby. 2011.6 表題:Molecular Hydrogen Improves Obesity and Diabetes by inducing Hepatic FGF21 and Stimulating Energy Metabolism in db/db Mice(訳:分子水素は糖尿病マウスにおいて肝臓のFGF21の誘導およびエネルギー代謝を促進することにより肥満および糖尿病を改善する 著者:N. Kamimura, K. Nishimaki, I. Ohsawa and S. Ohta(日本医科大学、東京都健康長寿医療センター) 概要:分子水素は酸化ストレスで起こる疾患に有効である事が知られているが生体内における水素の挙動の詳細は不明であった。 本研究においてはまず初めに肝臓のグリコーゲンが水素水投与後の水素を蓄積することによって、短期に少量ずつ水素を与えたときに諸疾患モデルにおいてなぜ有効な作用が得られるかを示し、ついでレプチン受容体が欠損したdb/db肥満マウスを用いて自由摂取させた水素水の抗2型糖尿病効果を示した。

カテゴリー: 1. 生活習慣病関連, 1.5 肥満, 2型糖尿病, Obesity, インスリン, エネルギー代謝, グリコーゲン, ダイエット, ホルモン, メタボリックシンドローム, レプチン, 中性脂肪, 受容体, 抑制効果, 日本医科大学, 東京都健康長寿医療センター, 水素, 水素水, 糖尿病, 肥満, 脂肪肝, 血清グルコース |

1.1.1 水素水はメタボリック症候群を予防

学術雑誌名:J. Clin. Biochem. Nutr., 46, p1~10, March 2010 表題:Effectiveness of Hydrogen Rich Water on Antioxidant Status of Subjects with Potetial Metabolic Syndrome- An Open Label Pilot Study (潜在的にメタボリック症候群を有する被験者の酸化状態に対する水素豊富水の効果:Open labelパイロット試験)(注:Open label studyとは試験対象者に検体の中身を開示して実施する臨床試験) 著者:Atsunori Nakao et al(所属機関 ピッツバーグ大医療センター、KGK Synergize, Inc.) 概要:メタボリック症候群は、肥満、インスリン抵抗性、高血圧、異脂肪症等を含む、心臓代謝危険因子を有することを特徴とする。 また、酸化ストレスは、このメタボリック症候群の発症に、重要な役割をしていることが知られている。 本試験は、潜在的メタボリック症候群被検者を対象に、open試験で水素豊富水を1.5-2リットル/日、8週間与えて、その効果を検討する目的で実施した。 … 続きを読む

カテゴリー: 1. 生活習慣病関連, 1.1. メタボリックシンドローム, J.Clin. Biochem. Nutr., インスリン, コレステロール, ピッツバーグ大医療センター, マグネシウム, メタボリックシンドローム, 善玉コレステロール(HDL), 水素水, 水素豊富水, 活性酸素, 研究機関, 肥満 |

1.1.2 メタボリックシンドロームモデルラットに対する水素水スティックで製造した水素豊富水の飲水効果

学術雑誌名:第45回高血圧関連疾患モデル学会学術集会 Med. Gas. Res., 2011, 1:26 (3 November 2011) 表題:メタボリックシンドロームモデルラット(SHR.CG-Leprcp/NDmer)を用いた水素の機能性の検討(Effects of Hydrogen-Rich Water on Abnormalities in SHR.CG-Leprcp/NDmer Rat- A Metabolic Syndrome Model Rat) 著者:橋本道男(島根大学医学部環境生理)他 概要:分子水素(H2)はフリーラジカルの有効な消去作用が知られており、しかも活性酸素種(ROS)の中でも細胞毒性の高いOH・に選択的に作用する事が報告されている。 メタボリックシンドロームはその発症の過程で酸化ストレスが関与しており、本研究ではヒトのメタボリックシンドロームの病態モデルとして開発されたラット(SHR.CG-Leprcp/NDmer)に対して水素水スティックで作成した水素水がその症状の進展に対して効果があるか否かを検討した。 この雌ラットに浄水器ろ過水を自由に摂取させる群(対照群)とフレンディア社製スティックをろ過水に入れて作成した水素豊富水群を自由に摂取させる群(水素水群)の2群に分け比較した。 経時的に尿・血液検査を行い16週後に屠殺して腎臓を摘出し、糸球体硬化度ならびに病理検査を行った。 その結果、尿中のアルブミンの低下と腎機能指標のクレアチン浄化値の上昇が水素水群で認められた。また、水素群の血漿中の抗酸化能は対照群に比べて有意に上昇していた。 さらに、水素群に於いて病理観察による糸球体硬化度は有意に低く、腎臓障害の進展に対する抑制効果が認められ、この効果と血漿中の尿素体窒素量との間に正の相関性があることが明らかになった。 以上の結果から、水素水はメタボリック症候群モデルラットに対してその病態の進展に対して予防的な効果があることが示唆された。

カテゴリー: 1. 生活習慣病関連, 1.1. メタボリックシンドローム, コレステロール, メタボリックシンドローム, 島根大学医学部, 悪玉コレステロール(LDL), 水素, 水素水, 水素豊富水, 研究機関, 第45回高血圧関連疾患モデル学会学術集会, 肝障害 |